会長挨拶

第49回日本嚥下医学会総会ならびに学術講演会
会長 杉山 庸一郎
佐賀大学医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座 教授
第49回日本嚥下医学会総会ならびに学術講演会の会長を仰せつかりました佐賀大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科講座の杉山庸一郎と申します。
日本嚥下医学会はその前進となる嚥下研究会が1981年に発足され、その後2004年より日本嚥下医学会と改称し、現在に至ります。本会は嚥下研究会の発起人の一人でもあり、佐賀医科大学の初代教授でもある進 武幹先生が1987年に第7回嚥下研究会を主催されて依頼、39年ぶりに佐賀での開催となります。
言わば日本の嚥下医学の中心であった佐賀で再び日本嚥下医学会を開催できることは非常に光栄なことと思っております。
普段何気に行っている嚥下診療にはそのおおよそ全てに研究による裏付けがあります。
本学会は「研究で紡ぐ嚥下診療の未来」と題して、嚥下診療に関する様々な内容に加え、研究を身近に感じて頂くことを目標に、基礎的な研究からリハビリテーション、嚥下機能改善手術、栄養療法など様々な嚥下診療の最新知見を網羅できるよう計画しています。
また、これから活躍するあるいは現在積極的に嚥下診療、研究に取り組んでいる先生方が本学会で自由で活発な議論を行い、「嚥下診療の未来」につなげるためのプログラムも準備しています。
また、地域医療での多職種連携とその取り組み、リハビリテーション治療とその評価、1例1例異なる嚥下病態に対して地道に行う症例報告など様々なテーマでの発表をお待ちしています。
土曜日の午前にはポストコングレスセミナーを予定しています。学生は無料です。実際の嚥下診療にそのまま利用できる実践的なトピックを用意しています。
佐賀は博多から特急で約40分、東京からは羽田空港から飛行機で約1時間半と意外にアクセスのよい場所です。豊富な食材、吉野ヶ里遺跡を初めとする歴史的な名所旧跡も含め、この期に佐賀の魅力を堪能して頂けますと幸いです。