この度、2023年11月9日(木)、10日(金)に福岡県久留米市の久留米シティプラザにおきまして、第69回日本病理学会秋期特別総会を開催させていただきます。副会長は本学の大島孝一教授、秋葉純教授にお願いしております。
近年、病理学は、ゲノム研究・医療、疾患の分子標的の同定・治療、医療AIなどの最新の医学研究や医療の領域と深く関連しており、その応用により、新しい疾患概念の提唱、組織バイオマーカーの同定、新しい診断技術の開発など、日々着実に進化を遂げています。本総会への参加者が、最新の病理学に触れ、理解を深め、未来への展望を想う機会となることを希望しまして、「最新の病理学を捉え、未来を想う」を本総会のテーマとさせていただきました。
プログラムに関しましては、A演説、B演説、病理診断特別講演が中心となりますが、今回はA演説8題、B演説2題、病理診断特別講演2題が学術委員会で選出されています。それ以外のプログラムとして、特別講演、教育講演、特別企画、シンポジウム、ポスターセッション、インターナショナル ポスターセッションなどを企画しています。特別講演は2題で、Matthew M. Yeh先生(米国ワシントン大学)にNAFLDの病理診断の世界的コンセンサスや最新の知見をご講演頂き、Andreas Rosenwald先生(ヴュルツブルク大学)には、悪性リンパ腫のWHO分類第5版について重要点をご講演頂きます。教育講演は、「日本病理学会による病理診断支援人工知能開発の足跡と今後」についてお二人の第一人者の先生にご講演頂きます。特別企画は、「こうやって若手病理医を育成する!」をテーマにお二人のエキスパートにその方策や取り組みについて紹介していただきます。シンポジウムは「病理診断における国際的コンセンサスの現状と問題点」と言うテーマで、今回は4つの臓器の腫瘍について、その分野のエキスパートにご講演頂きます。また、一般演題は76演題を応募いただき深謝申し上げます。初日の夕方に全てポスターセッションで発表していただきます。会場にワイン、ソフトドリンク、軽食を準備致しますので、お誘い合わせの上、ご来場頂き熱いdiscussionをお願い致します。また同じ会場で、インターナショナルポスターセッションも開催しますが、今回は、アジアを中心に10ヵ国から17演題の発表が行われます。
開催時の新型コロナウイルス感染拡大の状況にもよりますが、現地での「対面形式」による開催を主体としています。現地では、感染防止対策を十分にとった上で開催いたします。参加者のみなさまには、感染対策のためご不便をおかけすることもあるかと思いますが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。また、本総会は、学会終了後にオンデマンド形式による講演の配信を行うというハイブリッド形式の開催となっておりますので、現地参加が叶わなかった先生を始め、たくさんの先生方にそちらもご利用頂ければ幸いです。
病理学会の学術集会の久留米市での開催は初めてです。久留米大学病理学講座と病院病理部・病理診断科のメンバー全員で総力を挙げて学会開催に臨みますので、是非とも現地にご参集いただき学術集会とともに久留米の焼き鳥や豚骨ラーメンなどのB級グルメもお楽しみいただければ幸甚に存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。