会長挨拶
- 第50回日本創傷治癒学会
- 会長 貴志 和生
- (慶應義塾大学医学部 形成外科学教室 教授)

第50回の日本創傷治癒学会を主宰させていただきます、慶應義塾大学形成外科の貴志和生です。創傷治癒に関する世界最古の学会であります伝統ある本学会の学術集会を主宰させていただき、大変光栄に存じます。
日本創傷治癒学会は、1971年に慶應義塾大学の耳鼻咽喉科鈴木安恒教授が研究会として始められました。その後、慶應の外科学教室に事務局が置かれ阿部令彦教授が理事長となられました。2014年より、慶應の形成外科学教室に事務局が移転していますが、長年にわたり、事務局が慶應の外科学教室に置かれていました。このため、50年の記念大会は、副会長として、慶應義塾大学外科学教室の北川雄光教授にお願いし、形成外科と外科の共同開催という形で行わせていただきます。本学会は設立当初から基礎と臨床の融合が図られ、慶應義塾の初代医学部長の北里柴三郎先生の「基礎・臨床一体型医学・医療の実現」を最初から目指した学会であります。
第50回大会は、テーマをHeritage~引き継がれるもの~としました。長い歴史のある創傷治癒学会、そこで先人たちが話し合われてきたこと、いかに患者さんのために傷をきれいに、早く、合併症を少なく治すか、ということを受け継いで、次の50年につなげ行きたい、そんな思いでテーマを決めました。招待講演として、Brigham and Women’s Hospital のElof Eriksson 先生とColorado大学のKen Liechty先生をお招きしてあります。また、シンポジウム、スポンサードセミナーなど次世代に受け継ぎたい内容を盛りだくさんに入れてあります。創傷治癒学の発展のために、皆が一体となって盛り立ててゆきたいと思います。
皆様、秋の有明にぜひお集まりいただき、日本創傷治癒学会の歴史をお祝いし、今後の創傷治癒の明るい未来を、皆で希望を語り合おうではありませんか。